2005/10/31

ホワイトバンド

ちょっと前に色々な議論を巻き起こしたホワイトバンド(手に白い物を巻いて貧困に立ち向かう意思を表示しようというムーブメントです)。僕は基本的に賛成派ですが、買ってはいませんでした。で、突然ですがオリジナルのホワイトバンドを作っちゃいました。これ↓です。




今回お世話になったのは革職人のファリルーさん(写真)。僕の宿のすぐ近くにアトリエ兼ショップ(写真)を構えていて、スーパーへ買い物に行く途中などによく立ち寄って見学&世間話させてもらってます。彼は靴、カバン、財布など色々な革製品(写真)を作っていて、前々から何か作ってもらおうかなーと考えていたのですが、ふと「革製のホワイトバンドってよくない?」と思いついたわけです。以下、その工程を写真付きでご紹介。

まずは使用する革を選択。今回はホワイトバンドなので白の牛皮。その下にあるのはヘビの皮です。イグアナなんてのもありました。





工程1 僕の腕に合わせた型紙作り。




工程2 腕輪の芯になる、ちょっと固めの革を裁断。




工程3 それを2重に貼り合わせます。




工程4 表面に使用する白い革を裁断。裏表、2枚必要です。




工程5 表側の革がキレイに貼れるように端の部分を削いでいきます。




工程6 貼り合わせ。






工程7 槌で軽く叩いて、




工程8 ヘラを使ってピシッと貼り合わせます。




工程9 カッティング。




工程10 止め具を付けます。





工程11 ベルト穴?を開けて・・




完成!!



こうして世界に一つしかないオリジナルのレザーホワイトバンドが出来上がりました。所要時間は小1時間。想像以上の出来映えです。気になるお値段ですが、ファリルーが「友達のためだからいくらでも良い。好きなだけ払ってくれ」って言うので、ちょっと困ったけど3000フランお支払いしました。日本円にして600円。日本で売ってるゴム製ホワイトバンドのちょうど2倍ですね。

お洒落でオリジナル、かつセネガル経済にダイレクトに貢献できるホワイトバンド。お一ついかがですか?日本へのお届けは年末になります(笑)

2005/10/28

イスラームとか

セネガルへ帰ってまいりました。てゆーか、暑い!!普通に30℃です。あと2週間もしたら暑さも多少は和らぐとのことですがギラギラと照り付ける太陽を見ていると本当かなぁ、といったところです。

ところで今日は金曜日。毎週金曜日、午後2時ごろにダカールの中心街にいると面白い光景が見られます。セネガル人の大半が信仰しているイスラム教はご存知のように一日5回の礼拝が義務付けられているのですが、金曜2時の礼拝は大々的にやるようで、礼拝所であるモスクに入りきらない人たちが道端でお祈りをします。といってもその数が半端ありません。礼拝の15分前くらいになると、どこからともなくワラワラと人が集まり、各々持参した絨毯を地面に広げて座り込みます。文字通り、道路が埋め尽くされるんです。写真は恐れ多くて撮れませんがちょっと異様な光景です。ちなみに外で礼拝するのは男性のみ。女性は屋内でやるとか。

そして時間になると、どこからともなく(といっても大音響で)聞こえてくる祈りの言葉に合わせて一斉に立ったり、座ったり、祈ったりを繰り返します。炎天下で。しかも今はラマダンの最中だから日中の飲食を一切断ってのこと。これだけ多くの人にこれだけ大変なことをやらせてしまうアッラーってすごい、と妙なところに感心してしまいます。自分は確固たる宗教を持っていないので理解し難いのですが。

10分ほどの礼拝が終わると、これまたゾロゾロと移動していきます。このときばかりは渋谷の駅前交差点なみに道が混みます。そしてこれまた、どこからともなく物乞いが沢山やってきます。イスラムの教えの一つに、恵まれない者には分け与える、というものがあるそうで、それを当て込んでのことでしょう。

彼らの多くは奇形で自由に歩けない人たち。手にした小銭をチャリチャリ鳴らして、恵みを乞う。見ず知らずの他人に物を乞うことでしか生きられない心情とはいかなるものか。そしてどういった気持ちでお金を受け取るのか。正直、かなり恵まれた立場にある自分としては想像を絶するものだと思います。なんというか虚無感を感じます。みなさんはどう思いますか?

2005/10/25

ボストン

金曜日から日曜まで、3日間の戦いが終わりました。簡単に結果報告です。金融一本で10社くらい受けた結果、とりあえず1社、日本の信託銀行から内定を頂きました。まだ他に結果待ちのところはあるものの、ひとまず来年からプー太郎というのは免れたので一安心です。

月曜日は一日フリーだったので、ロンドンからキャリアフェアに参加していた大学時代の後輩とボストン観光をしました。とてもキレイな街で、歴史的な建物と超近代的な高層ビルが両隣に建っている光景には違和感を感じたものの、オープンスペースが確保されているし、何よりも歩いて周れるのが魅力的です。学部で勉強したコンパクトシティの良い例では無いかと思いました。

現在はボストンのローガン国際空港にいますが、大雨でフライトが遅れています。JFKでの乗り継ぎに支障をきたさなければ良いのですが。今回の旅、とことん天気には嫌われているようです。


・・・


結局、フライトは2時間遅れ、JFKに到着したのが午後5時。ダカール行きの出発時刻は5時55分。しかもターミナルがかなり遠いのです。僅かな期待を残しつつダッシュして南アフリカ航空のチェックインカウンターに着いたのが5時半。カウンターの人に「もう無理ですか?」って聞いたら、想像を超えた答えが返ってきました。

「無理っていうか、フライトそのものがキャンセルされたよ。」

「・・・?!」 なにやら来るはずだった飛行機が来ていないとか。アフリカ生活を通して大抵のハプニングには慣れてきた?けれど、そんな理由でキャンセルするなんて。やってくれますね南アフリカ航空。
NY?Dakar直行便は一日に一本しか飛んでいないので、アメリカ滞在が一日延びることになりましたとさ。

2005/10/19

Back to Ithaca

約5ヶ月ぶりに戻ってきました。イサカへ。ここも着いた日は雨模様でした。呪われてるかも・・・。と思ったけど、翌日からは比較的良い天気になりました。やっぱりコーネルのキャンパスはきれい。木々も紅葉ですっかり色づいています。

到着した夜には友達がささやかな歓迎ディナーを開催してくれました。みんな課題で忙しい中、夜遅くまで付き合ってくれて感謝。

修論のアドバイザー教授とのミーティングも順調な運びとなりました。4ヶ月のフィールドワークのちょうど真ん中の時期。モチベーション維持の意味でもよかったです。

来学期の宿探しも少しして、アパートの部屋を見たりしました。3日間の超ショートステイでしたが、友達にも沢山会えたし、結構有意義だったと思います。

次にくるのは1月下旬、バイバイ、イサカ。

2005/10/14

アメリカ到着

ニューヨークに到着しました。空港から移動中、駅から、お世話になる伯父の家に電話しようと思ったけれど公衆電話が見当たらない。ホームの案内所まで行って「公衆電話はありませんか?」と聞いたら、係りのおばちゃんがそっぽを向いたまま「NO」と一言。その接客態度に「ああ、アメリカに来たんだ・・」と実感いたしました(笑)。

当地は生憎の雨。なにやら一週間くらい降り続けているらしく、道路が至るところで冠水状態。その光景はまるで雨季のダカールのようです。想定外の気象に対する脆弱性は同レベルみたい。

外はコートを着ている人もちらほら見かけるくらいの気温で、毎日30℃の空気に接していた身にはかなり寒く感じます。というか、寒いという感覚自体、かなり久しぶり。鼻水が止まりません・・・。

2005/10/12

Boston!!

突然ですが、今夜渡米します。

目的は21日から3日間ボストンで行われるキャリアフォーラム。日本人留学生向けのイベントで、参加予定企業は127社。全米(+@)から5000人くらいの学生が集まるそうです。

詳細は省きますが、自分のキャリアを金融機関で始めたいと考えています。将来はいずれ、途上国開発の世界に入っていきたいと思っているんですが。

アメリカへ行くついでに、大学に立ち寄って教授とこれまでのリサーチの結果と今後の方向性について話し合う予定です。

アメリカ滞在は2週間弱なので、かなり忙しい旅になります。加えてセネガルとは気温の差が結構あるので、まあ風邪など引かぬよう、気をつけたいと思います。


さてと、なに食べようかな・・・

2005/10/04

トリビア

セネガル人の95%はイスラム教徒。そして明日からラマダン=イスラム暦の第9月、断食月が始まるようです。日中の飲食を絶つ多くの人に対する配慮で、我々(非イスラム教徒)も人前で水を飲んだり、物を食べたりしないよう気をつけます。

ちなみにフランス語で断食することをJeunerと言います。これに「反対」を意味する接頭語の“De”を付けるとDejeuner、昼食という意味になります。そして朝食はPetit Dejeuner(小さなDejeuner)と言います。つまり夜の間(寝ている間)、何も食べなかった状態(=断食)をやめる、という意味なんですね。*

これ英語も全く一緒なんです。断食は英語でFastと言います。朝食を意味するBreakfast、これもfastをブレイクする、止めるって意味だった(!)と今日初めて知りました。

以前、Breakfastってどういう意味なんだろう?って疑問に思ったことはあってもあまり追究したことはありませんでした。それがこんな意味があって、しかもフランス語まで同じ意味だったとは、これはもう、かなりビックリ。

実は結構みんな知ってるのかな・・・?

*アクセント記号を省略しています。

2005/10/03

アフリカンライフ

アフリカの生活にも大分慣れてきましたが、やはり色々と起こるものです。

<コレラ?>
先々週の金曜日、一応キレイめなレストランで食事をしたときのこと。これまで一度も口を付けたことが無かったコップの水を飲んでみました。2口くらい。これくらいなら大丈夫だろう。少しずつ慣らしていこう。と思って。ついでに出てきたサラダも食べました。トマトのスライスの上に小さな芋虫クンがいましたが無視して、モリモリ食べました。

翌朝、特に異常は無し。なんだ大丈夫じゃん。と油断していたら、月曜日の朝からお腹の調子が悪化。熱は無いけど、とにかく下痢。オフィスに顔を出すも、早退しました。最近はやってるコレラじゃないか?と事務所のスタッフに言われて調べてみると、症状と潜伏期間がかなり当てはまってる・・・。 幸い、状況がひどくはなかったので、抗生物質を飲んで安静にしてたら2日くらいで治りました。

教訓1.生水、生野菜は口にしないこと。再確認。


<スリ>
以前ここに書いたバス。スリの巣窟という噂がありましたが、本当でした。ランチタイムだったので、カバンを持っておらず、ズボンの前ポケットの左右に携帯電話と財布を入れていました。乗車して間も無く、斜め前に座っていた男が小銭を床に落としそれを探し始めたんです。狭い車内をあっちへ、こっちへ。特に僕の座席のしたが気になるようで、僕の足を何度もどかして捜索を続ける男。

なんか怪しいなー、と思ってずっとポケットは両手でガードしてました。のつもりが、降りようと立ってみると左ポケットの携帯が無い!!すると先ほどのコイン男と僕の左に座っていた男が二人でバスの外を指差して、「あいつだ!あいつが持って逃げた!!」って叫んでる。が、そんな人はどこにも見あたらない。左隣の男に向き直って「俺の携帯はどこだ?!」って詰め寄ったら膝に置いてたカバンの下から携帯がお目見え。二人組だったようです。そして意外にあっさり取り返しました。こっちの人は日本人がみんな空手の達人だと思い込んでるらしいのでビビッたのかもしれません。思えば降りる前、車掌に知らせるのに左手を挙げたのですが、おそらくその時にすられたのではないかと。

教訓2.バスに乗るときはポケットに何も入れないこと。要注意。


<水>
ダカール市は今日で断水3日目です。前にも断水はあったものの、こんなに長期なのは珍しいです。どうやら大規模な工事をしているらしく、ほぼ市内全域が影響を受けてい模様。

というわけで、食器が洗えない、トイレが使えない、シャワーが浴びれない。そりゃもうムチャクチャ不便です。下痢してる時じゃなくて本当によかった・・。(汚くてすいません。)

教訓3.人生で一番大事なのはお金か?愛か?そんなものより先ずは水だと思います。